SHIMANE VIRTUAL MUSEUM しまねバーチャルミュージアム企画コーナー

石見銀山
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 石見銀山で産出した銀で造られた丁銀※1は、日本国内で約70枚が完全な形で残っているとみられています。現在島根県では「御取納丁銀」、「石州文禄丁銀」、「御公用丁銀」の3点を所有しており、2007年7月から古代出雲歴史博物館(島根県出雲市大社町)で開かれる「石見銀山展」で一般公開されます。
 今回それらの貴重な丁銀をエックス線CTスキャナにより測定し、正確な三次元データで紹介しています。

 ※1 室町時代から江戸時代にかけて秤量貨幣として使用された板状・なまこ形の銀塊。
クリックすると3Dを表示します 御取納丁銀
長さ16cm 幅5.2cm 重さ160g
島根県教育委員会所蔵

 弘治3年(1557)、正親町(おおぎまち)天皇の即位に際し毛利元就が献上したものです。 表面には天皇の勅語である「取納」を受けた「御取納(おとりおさめ)」の極印があり、裏面は石目の伏態で花押が書かれています。約1100枚製造されたとみられますが、現在見つかっているのはこの1枚のみで、歴史的価値が極めて高い資料です。

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クリックすると3Dを表示します   石州文禄丁銀
長さ14.9cm 幅4.6cm 重さ201.6g
古代出雲歴史博物館所蔵

 文禄の役(1592〜1593)の際、豊臣秀吉が諸大名への賞賜用として作らせたものとみられています。 表面には「石州銀文禄二卯月日※2」の極印があり、裏面は石目の伏態で花押が書かれています。極印から石州銀によって製作されたことが明確で島根県にゆかりの深い資料です。稀少価値が極めて高く、かつ完全品で美術的にも価値の高い資料です。
 ※2 文禄2年(1593)年4月のこと

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クリックすると3Dを表示します   御公用丁銀
長さ15.3cm 幅4.6cm 重さ164.3g
古代出雲歴史博物館所蔵

  永禄7年(1564)頃〜慶長4年(1599)頃に製造され、毛利氏が朝廷・室町幕府へ貢納したものと考えられています。その間、石見銀山は毛利氏の管理下にあったので、石見銀山産とみられています。一部に小さな欠けがみられるものの、切遣い※3無しの完全品です。表面には「御公用」の極印が打たれ、裏面は石目で花押が書かれています。この丁銀は希少性が高いうえ、切遣いされる例が多い中、ほぼ完全品である点で美術的価値の高い資料です。
 ※3 秤量貨幣を取引の都度、適当な重量に切って使用すること。

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